とあるきっかけでルッキズムについて調べたり考えたりしたことを、備忘録として残しておきます。
ルッキズムとは？
主に人間が、視覚により外見でその価値をつけることである。「look（外見、容姿）+ism（主義）」であり、外見至上主義、美貌差別、外見差別、外見を重視する価値観などとも呼ばれる。「容姿の良い人物を高く評価する」「容姿が魅力的でないと判断した人物を雑に扱う」など、外見に基づく蔑視を意味する場合もある（引用元）Wikiperia
端的に言うと「見た目が良い人をひいきしたり、見た目が悪い人を差別したりすること」といった具合です。
そして近年においては、ルッキズムは良くないことだと考える人が多いみたいです。
確かに、字面を見た感じでは良くないことのように思えます。
でも、ちょっと考えてみてください。
あなたは人を見た目でひいきしたり、差別したりしたことが無いでしょうか。
歴代の恋人、あるいは片思いした相手の選定理由に、容姿は全く関係なかったですか？
顔の造形・身長・体格・頭髪などで、無意識に恋愛対象から外していませんでしたか？
見た目が怖そうという理由で、すれ違いざまに距離を開けたことは無いですか？
そもそも、あなたが髭を剃ったり、化粧をしたり、髪を整えたり、おしゃれをするのは他人に見られることを気にしているからではないですか？
地球上にあなた一人になったら、化粧もおしゃれもしないのではないでしょうか？
おしゃれをする理由に、他人に褒められたい、仕事ができるように見られたい、恋愛対象として見られたい、といった思惑は微塵も無いですか？
容姿を整えて他者に比べて相対的に優位に立ちたい、あるいは劣位に立つことを回避したいという本音はありませんか？
いかがでしょうか。
おそらく、すべてに胸を張ってノーと言える人はいないんじゃないかと思います。
少なくとも私は言えません。
人目を気にしておしゃれをしたり、容姿が悪いだけで恋人の候補から外したりすることを、私は悪いことだとは思いません。当たり前のことです。
五感による知覚の8割以上は視覚からと言われているくらい、見た目は大切です。
したがって、少なくとも私は、ルッキズムを否定できません。
私は他人の目を気にして自分の容姿に気を使いますし、他人の能力や性格の判断要素として容姿も使います。
ルッキズムを否定しながらも、化粧やおしゃれで自身の容姿を良く見せようとしている人は、タワーマンションに住んで外車を乗り回しながら「皆で貧しくなろう」という富裕層や、焼肉屋で会合をするヴィーガンと同じくらい、矛盾した存在だと思うのです。
それでもほとんどの人は、故意・過失により他人の容姿に関する言動により不快な思いをさせることは、「良くないこと」と考えるでしょう。
でも「良くないこと」の線引きは難しいと思うのです。
例えば、いきなり他人に「ブス」と言うのは、いけないことだと考える人がほとんどだと思います。
場合によっては侮辱罪などの犯罪要件を満たす可能性もありますね。
では恋人になってほしいと告白された相手に「容姿が好みでは無いから」と伝えて断るのは、いけないことでしょうか。これは判断が分かれると思います。同じように、容姿に関する言動で線引きが曖昧なものは多数あります。
人は誰もが「自分の基準が絶対だ」と思い込んでしまいがちです。
上で述べた通り、人は皆ルッキズムの支配下にあります。ルッキズム否定派は「自分の価値観で許せないルッキズム」だけを否定しているのではないでしょうか。
この記事を読んだところで考え方や価値観が変わるとは思っていませんが、無条件に「ルッキズムは悪だ」と思っていた方が、改めて考えるきっかけになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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