以前にご報告していた通り、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(以下、FP2級)を受験しました。
今回はその結果報告と、私のFP2級取得に向けた勉強方法について簡単にまとめておこうと思います。
結果
無事「完全合格」することが出来ました。
FP2級は「学科試験」「実技試験」の2科目があり、両方とも合格点を超えると「完全合格」となり、晴れて「2級ファイナンシャルプランニング技能士」を名乗ることが出来ます。
具体的な点数はこんな感じでした。
- 学科試験:60点満点中44点(73.3%)
- 実技試験:89点満点中100点(89%)
合格点はどちらも60%ですので、余裕をもって合格できました。
合格証書もいただきました。
私の勉強法
一部の方から「どのような勉強をどれくらいしたのか教えてほしい」とのコメントをいただいたため、簡単にまとめておきます。
まず前提条件として、私の状況などはこんな感じ。
- 妻子持ち会社員(基本的に在宅勤務)
- 仕事はFP・金融・保険などとは無関係の業界
- 2020年1月にFP3級を取得済みで、5月の試験が新型コロナの影響で試験中止になってしまったため9月に受験
FP2級はFP3級と範囲はほぼ同じで、より深い知識を問われる形になります。例えるならば、中学校で習う世界史が3級、高校で習う世界史が2級、といったイメージです。
したがって、3級合格で身につけたベースの知識に深い知識を積み上げていくのが2級の勉強法となります。なおFP実務経験者でない場合、FP3級を持っていることがFP2級の受験資格になっているので、多くの方は私のように3級→2級の順に受けることになります。
それでは、受験までの勉強の流れを時系列で説明します。
3級合格(2020.2月)~5月の試験中止まで
もともと2級までは取得するつもりだったので、3級受験後すぐに2級のテキストを買いました。3級の時と同じくこちらのシリーズです。
本を買った2月はまだ新型コロナ前だったので、片道30分弱の通勤電車の中で、2週間ほどかけて「FPの教科書」をパラパラ読む程度しかしていませんでした。
その後新型コロナが本格化し、他の資格試験なども軒並み中止になる様子を見て、FP試験も中止になったら嫌だなーと思い、あまり勉強に身が入らず、しばらくFPの勉強から離れていました。
3級の時に丸暗記した「6つの係数」について、理系の血が騒いで公式を導出したり、係数間の関係を整理して遊んでいました(笑)
悪い予感は的中し、4月に入って5月の試験中止が決定。
9月試験申し込み(2020年7月)~9月の試験まで
新型コロナも一通り落ち着いたこともあり、9月の試験は行われることになりました。
7/9に受験申し込みを行い、試験まで約2ヵ月となったところでようやく勉強らしい勉強をスタート。
まず1ヵ月ほどかけて、毎朝30分~1時間「FPの教科書」で勉強をしました。小単元ごとに確認問題がついているので、解けなかったものはテキストに戻って復習しました。
3級の時は1分野(全6分野)終わったら「FPの問題集」を解く、という流れで勉強していたのですが、2級の学科問題は選択肢を見て瞬殺できるものが少なく、3級と比較して問題を解くのにかかる時間がかなりかかるため、効率的ではないと判断し、まず「FPの教科書」を一通り終えることを優先しました。
FPの教科書を一通りやり終えた8月上旬から、3級の時もお世話になったFP2級ドットコムの「過去問道場」を使って、ひたすら過去問を解きました。
過去問道場は学科・実技の両方がありますが、まず学科だけをやり続けました。
PCのほかスマートフォンでポチポチ出来るので、トイレなどの隙間時間にも少しずつ勉強できますし、分野ごとの正答率がわかり、弱点の補強に使えるのもありがたいです。
最終的な実施結果はこんな感じでした。
8月後半にはどの分野も概ね8割以上取れるようになったので大丈夫だろうと判断し、実技の勉強に入りました。
実技はFP協会ときんざいで異なり(さらにきんざいは4つに分かれる)、私はFP協会(資産設計提案業務)で受験しましたので、きんざいの実技の形式はわかりませんが、FP協会の実技は学科試験で合格点を取れる人ならば、問題なく合格できると思います。
というのも、必要となる知識は学科試験の範囲で網羅されており、その知識に基づいて与えられたケースにおける適切なアドバイスを選択する、金額を計算する(電卓使用可)といった問題ばかりだからです。個人的には、学科試験の方が問われる知識のレベルは高いと感じます。
ということで、実技の勉強としてやったことはFP2級ドットコムの過去問道場で実技試験を3回分解いただけです。いずれも8割を超える正答率だったため、合格は固いと判断しました。
最後に、2020年4月の法改正による影響範囲の勉強を行いました。
FP検定は、1月・5月試験では前年の10月1日が法令基準日、9月試験ではその年の4月1日が法令基準日となっており、5月から9月に試験を受けるタイミングが変わったため、「FPの教科書」の2019年度版では一部ケアできない部分が生じたからです。
※個人的には、FP協会側の都合で5月試験を中止にしておいて、法改正の影響を受ける9月試験向けのケアが何もないというのはちょっと不誠実な気もしますが…
こちらも、FP2級ドットコムの法令・制度改正情報を使って勉強できたので、追加でテキストの購入などはせずに済みました。
また、FP2級ドットコムの過去問道場では過去の出題の解答において現在の法制度で変更となっている部分についてしっかり解説があるので、さかのぼって法改正情報を学び直す必要がありません。
なんという神サイト!!
・・・ここまで読んで気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、「FPの問題集」に、触れてすらいないんですよね。
そうなんです。教科書で知識を付け、FP2級ドットコムで過去問演習をしただけ。問題集は、新品同様の状態で本棚に眠っています(笑)
もしこれから参考書を買おうと考えている方は、まずは問題集は買わない方が良いかもしれません。
知識が体系的にまとまった教科書1冊とFP2級ドットコムだけで、十分に合格は可能です。
なお、個人的に「勉強時間」という概念はあまり好きではない(時間より密度が重要だと思う)のですが、参考までに私の例を載せておきます。
- 教科書(+α)によるインプット:約30時間
- 過去問道場でのアウトプット:約30時間
最後に
5月の試験が中止になるという不幸があったため、私の場合はFP3級取得からFP2級取得まで時間が空いてしまいましたが、前述のとおり2級は3級と試験範囲の分野は共通で3級の知識がベースとなっているため、2級取得を目指す方は、なるべく3級取得後速やかに(理想は次の回で)受験することをおススメします。
2~3ヵ月あれば、独学でも十分に合格可能です。
この記事が、これからFP2級取得を目指す方の参考になれば幸いです。
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