最近娘がかけ算九九を覚え始めました。
お風呂にかけ算九九の表を貼り、親子で読んで、覚えて、暗唱する、という「あるある」な光景がついに我が家でも繰り広げられるようになったんだなあと思うと、なんだか感慨無量です。
かけ算九九の覚え方(我が家編)
かけ算九九は算数教育の中で初めて出会う「ガッツリ暗記」な単元なので、必然性を理解しつつ楽しく暗記できるように工夫をしています。
- 同じ数を何回も足す足し算の問題演習(計算&文章題)をたくさん実施し、大変さを実感させる(例:猫が6匹いると足の数はいくつ?)
- かけ算の考え方・記法を紹介(3+3+3+3+3+3+3を3×7と書く)
- 夫婦でかけ算の文章題を出し合って即答する様子を見せると、「なんでそんなにすぐわかるの?」という具合に食いつきがよかった
- 100×5とか1000×0が答えられるかが、かけ算の理解のバロメータ
- 一桁同士の積が分かれば、どんなに大きい数の計算もできることを説明し、かけ算九九を便利ツールとして導入
3の段を覚え始めた頃から、楽をする方法を教えました。
「3の段の中で、2の段と反対になってるものがあるけど見つかるかな?」
「わかった!3×2=6と2×3=6だ!」
「すごい!よく見つけたね!実は、1の段に登場したヤツもいるんだけど」
「1×3=3だ!3×1=3と反対!」
って感じです。
大人にとっては当たり前でも、幼児が自分で気づく(気づいたと思わせる)ことが大事だと考えて大げさに振舞っていたのですが、そのおかげで大人の私も初めて気づいた事実がありました。
かけ算九九の折り返し地点
ここから本題です。
かけ算九九は、言うまでもなく9×9=81個の計算からなる表です。
ここで上記の導入のように乗算の交換法則(a×b=b×a)を用いて、重複するものを消去していきます。
2の段は、「2×1=2」が1個消せます。
3の段は、「3×1=3」「3×2=6」の2個が消せます。
以降同様に9の段まで消すと、以下のようになります。
残っているものはいくつあるかというと、
9+8+7+6+5+4+3+2+1
=(9+10)÷2
=45(個)
です。81個からだいぶ減りましたね。
では、かけ算九九を覚えるにあたっての折り返し地点はどこでしょうか。
45÷2=22.5なので、45個の真ん中は23番目ということになります。
1×1=1から数えて23番目は3×8=24です。
つまり、3×8=24まで覚えたら、既に半分クリアしたと言っていいわけですね。
直感的には5の段、具体的には5×5=25が折り返しのような気がしていたので、それよりはだいぶ早いなという印象を受けました。
娘にも「3の段を覚えたから、もう半分クリアしたんだよ」と伝えてあげると、俄然やる気を出してくれたみたいです。
かけ算九九の折り返し地点から学んだこと
「かけ算九九の折り返し地点が3×8=24と直感よりだいぶ早い」という事実を受け、改めて過去の様々な学習経験を思い起こしてみました。
何か新しいことを学ぶ際、最初の頃は学習効率が非常に低いです。学ぶ情報すべてが新しく、全てを断片的に覚えていくのですから、当然と言えば当然ですね。
学習を進めるに連れて、少しづつ過去学んだ内容とリンクすることが増えてきて、理解・習得するスピードが上がっていきます。
体感的に「まだまだ先は長いな」と思っている頃、時間軸でいうと既に折り返し地点に到達しているかもしれません。そこから諦めずに学習を進めれば、加速度的に学習効率が上がっていきます。かけ算九九の例は、それを端的に示すいい例だったのです。
私は今年になってから電車移動や休日朝などの隙間の時間を活用して各種資格取得に向けて勉強を進めているので、自分の出来なさや残った参考書ページの分厚さに心折れそうになった時には、「かけ算九九の折り返しは3×8=24」を思い出して頑張りたいと思います。
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