年収1200万円以上の児童手当廃止に対する誤解と問題点

雑記

世帯で最も年収が高い人(以降、世帯主)が年収1200万円以上の世帯に対する児童手当の特例給付(以下、特例給付)が、2022年10月支給分から廃止されることで閣議決定されました。目的は待機児童問題の解消の財源に充てるためだそうです。

これに対して様々な意見が飛び交っていますが、誤解や論点がズレた議論が多く見られ、問題の本質が隠れてしまっていると感じます。

そこで、少しでも多くの人に正しい認識をもっていただきたいと考え、本記事を書きました。

 

扱う問題の特性上、最初に私の立場を明確にしておきます。

私には幼稚園児の子どもがおり、基準となる年収を超えているため、特例給付廃止の対象です。

年間6万円の特例給付が無くなることで生活が困窮するわけではありませんが、以下で述べる3つの問題に対して、怒りを覚えています。

また、国民間の分断により、政府の横暴がまかり通ってしまうことにも危機感を抱いています。

仮に私自身が特例給付廃止の対象外であったとしても、あるいは子育て世代ですらなかったとしても、同じ怒りと危機感を抱いていたと思います。

問題①「控除から手当へ」はどこ行った!?

インターネット上では

「年収1200万円以上の世帯に児童手当を出していたことがおかしいので、廃止は当然だ」

といった声が多くみられます。

しかし、これは明確な誤りです。そのことを理解するためには、児童手当が作られた経緯を理解する必要があります。

年末調整や確定申告の経験がある方はご存知だと思いますが、扶養家族がいる場合、世帯主の所得税・住民税から一定の所得控除(=扶養控除)が受けられます。

しかし、16歳未満の扶養家族には扶養控除がありません。このことを不思議に思った方もいるのではないでしょうか。

実は、昔は16歳未満にも扶養控除がありました。

2010年の法改正で、時の民主党政権が「控除から手当へ」のスローガンのもと、16歳未満の扶養控除(年少扶養控除)を廃止し、代わりに新設したのが子ども手当(後の児童手当)なのです。

扶養控除の見直しについて(22年度改正) : 財務省

紆余曲折がありましたが、現時点の支給額は以下の通りです。

児童の年齢児童手当(所得制限限度額以下)特例給付(所得制限限度額以上)
3歳未満180,000円/年60,000円/年
3歳以上
小学校修了前
120,000円/年
(第3子以降は180,000円/年)
60,000円/年
中学生一律120,000円/年60,000円/年

所得制限の限度額は扶養親族の人数や所得控除額によって異なりますが、例えば扶養親族が専業主婦の妻・15歳以下の子ども二人の世帯であれば、年収960万円が目安になります(詳しくはこちら)。

一方で、年少扶養控除の廃止に伴う増税は、年収1200万の場合、所得税・住民税を合わせて少なくとも年間11万円以上になります。

つまり現時点の特例給付(年間6万円)においても、扶養控除による増税分を賄い切れていません。

「控除から手当へ」といいつつ、高所得世帯にとっては、事実上の増税でしかなかったわけです。

この時点で「年収1200万円以上の世帯に児童手当を出していたことがおかしい」ということがおかしい、とご理解いただけたかと思いますが、今回は更に以下のように改悪されます。

児童の年齢児童手当
(所得制限限度額以下)
特例給付
(年収960万円以上
1200万円未満)
特例給付
(1200万円以上)
3歳未満180,000円/年60,000円/年0円/年
3歳以上
小学校修了前
120,000円/年
(第3子以降は180,000円/年)
60,000円/年0円/年
中学生一律120,000円/年60,000円/年0円/年

世帯主が年収1200万円以上の世帯は、特例給付が廃止されることで、年間11万円以上の増税を丸々背負わされることになります。

「控除から手当へ」とうたって控除を取り上げたのに、代わりの手当が1円も受け取れなくなるわけです。

「先払いで料金を払ったのに、商品を届けない」

というのと、まったく同じ状況ですよね。

言ってみれば、国家による国民への詐欺行為に他なりません。

これが、私が怒りを覚えている一つ目の理由です。

特例給付を廃止するのであれば、年少扶養控除は当然復活させるべきです。セットで議論されていないこと自体が異常です。

しかしながら、年少扶養控除の廃止を推し進めたのが民主党政権で今回の特例給付廃止は自民党政権、というねじれ構造のせいか、年少扶養控除の復活を訴える政治家は、私の知る限り多くありません。

そんな数少ない政治家の一人、山田太郎参議院議員が年少扶養控除と児童手当について詳しく解説されていますので、是非ご覧ください。

問題② 消費増税の目的は!?

2019年10月から、消費税が8%から10%に増税されました。

増税の目的の一つに、「待機児童問題の解消」があります。

待機児童の解消のこと | 政府広報オンライン
社会保障と税の一体改革の下、消費税率引上げに伴い、低所得者に配慮する観点から、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」を対象に消費税の「軽減税率制度」が実施されることになりました。

……

………

 

あれ?

 

今回の特例給付廃止の目的は…

 

「待機児童の解消」

 

そうなんです。

つい1年ちょっと前に実施された消費増税の大義名分に掲げた「待機児童問題の解消」のために、別の財源を持ってこようとしているのです。

「参考書買うからお金ちょうだい」と言われて子どもにお金を渡したのに、また次の日に「参考書買うからお金ちょうだい」と言われたら、「昨日渡した金はどうなったんだ!?」って聞きますよね。

同じことが、我々の血税で起きているのです。

消費増税により、誰もが痛みを伴っています。

その痛みと引き換えに解消されるはずだった待機児童問題が解消されていない、となれば、年収や子どもの有無にかかわらず

「消費増税で巻き上げた金はどこにやったんだコラ!!」

と、全国民が怒りの声を上げるべきなのです。

これが怒りの理由二つ目です。

問題③ 政府は子育てを応援する気が無い!?

5兆歩譲って、政府の失策により消費増税で確保した財源を使ったにもかかわらず待機児童問題が解消できず、追加の財源が必要になったとしましょう。

しかしながら、その財源を同じ子育てに関する児童手当から取ってくるというのは、常軌を逸した愚策です。

お金が無くて困っている家族に対し、父親の財布からお金を抜いて母親に渡したところで、何も解決しませんよね。

政府がやっているのは、それと全く同じことです。

本気で子育てを応援し、少子化を食い止めたいのであれば、他に多々ある無駄な支出を減らし、財源を確保するのが当たり前です。

そうしないということは、政府が「国は子育てを応援する気はありません」という明確なメッセージを出したと捉えて差し支えないでしょう。

子育てを放棄するということは即ち未来の日本社会の担い手を軽視するということに他なりませんので、政府は「日本の将来のことなど考えていない」と言っているに等しいわけです。

これが怒り(というよりもはや呆れ)の理由三つ目です。

 

国民の分断で得をするのは政府

今回の特例給付廃止に対して、対象となる人も対象とならない人も、様々な声を上げています。

そこからは、国民間の分断が見て取れます。

「年収1200万円もあれば年6万円くらい減っても大したことないだろう」

こんな声をよく見かけます。

特例給付の廃止対象の年収を大きく下回っているであろう方に多い声で、感情論としてはわからなくもありません。

しかし、それぞれの年収に応じてこれまで築いてきた生活があり、それは容易には変えられないということを忘れてはいけません。

年収600万円の人にとって年収1200万円の人は「自分の倍も収入がある人」ですから、

「私の倍も年収があるんだから年6万くらい減っても余裕でしょ?」

と思うかもしれません。

しかし、それは支出面を自分のまま、収入だけ増えることを考えているからです。

現在年収1200万円の人は、ある日突然年収が1200万円になったわけではありません。

相応の支出を伴った生活をしながら、徐々にその年収に至ったわけです。

年収600万円の人も、年収300万円の人から「私の倍も年収があるんだから年6万くらい減っても余裕でしょ?」

と言われたら、納得できないのではないでしょうか。それと同じなのです。

「年収1200万円なんて子育てしていたらカツカツなんだよ」

こんな声もよく見ます。

特例給付の廃止対象となった方か、近い将来1200万円を超えそうな方に多く見られる声です。

実際のところ、取られる税金が高いのに給付や控除は軒並み対象外にされることもあって、住んでいる地域や子どもの人数にもよりますが、年収1200万円程度では決して余裕のある暮らしは出来ない、というのは事実だと思います。

しかし、それを年収が低い方に向けて言い放っても、なかなか理解は得られません。

生活がカツカツであっても1200万円が600万円より多いというのは事実ですから、どれだけ具体的な支出例を添えて伝えても「私たちはもっと少ない支出で済ませている」と反論されてオシマイです。

年収1200万の生活がカツカツだ、児童手当や特例給付が無いと生活が苦しい、といった思いは、心のうちに閉まっておくか、夫婦間や同じ境遇にある友人との愚痴の言い合いに留めておくのが吉です。

本当の敵を見誤ってはならない

今回特例給付が廃止される子供は約61万人で、全体の約4%に該当します。

4%ならば反対勢力による政権への影響も小さいと考えての線引きでしょうし、高所得者とそれ以外の対立を煽ることで、矛先を政府から高所得者に向けたいという意図もあるのでしょう。

やり方が非常に卑劣です。

しかし、そんな手に乗ってはいけません。

一度法改正してしまったら、あとは徐々に改悪していくだけです。

「世帯主の年収」を「世帯年収」に、1200万円を1000万円→800万円→600万円…と下げていく。常套手段です。

それを食い止めるには、国民に対して政府による詐欺同然の行為が行われていること、政府が子育てを軽視する姿勢をとっていることに対して、一致団結してNoを突き付けるべきなのです。

同じ子育て世代間で、年収の多寡を理由にいがみ合っている場合ではありません。

 

特例給付廃止に賛成した政治家の名前は、きっちり憶えておきましょう。

逆に、年少扶養控除の復活を求めている政治家の名前も、把握しておきたいところです。

 

そして何より、選挙に行って意思表示をしましょう。

まとめ

  • 児童手当および特例給付は年少扶養控除と引き換えに設立されたものであり、年収制限を設けて廃止することは到底許されない
  • 特例給付を廃止するのであれば、年少扶養控除の復活は必須である
  • 待機児童問題の解消は既に消費増税が財源になっているはずで、特例給付廃止を財源とすることは辻褄が合わない
  • 今の政府は本気で子育てを支援するつもりが無い
  • 年収の多寡で国民を分断し、批判の矛先を反らそうとする政府の策略にかかってはならない

本記事をきっかけに、特例給付廃止という稀代の愚策に対して、正しい認識を持つ方が少しでも増えれば幸いです。

コメント

  1. crrrrrrrrrrrrrrrrrrrr より:

    >特例給付廃止に賛成した政治家の名前

    これ、実際に誰が賛成していたかを記事中に示した方が良いと思いました。

  2. より:

    給付金が廃止されることは本当に残念だと思います。
    しかし、廃止に反対する理屈がかなり稚拙で、高所得者全員が同じような考えを持っていると低所得者に思われるのはかなりマイナスだと思いますので先に批判したいです。

    政府が「国は子育てを応援する気はありません」という明確なメッセージを出した
    →応援する気がないというのは言い過ぎ(応援する気がないのになぜ待機児童解消に取り組んでいるのだろうか)で、「子育て支援への予算配分の優先順位が下がっており、子育て世代としては不満を表明する」という程度にとどめた方が良いと思います。

    相応の支出を伴った生活をしながら、徐々にその年収に至ったわけです。
    →「想定される年収を元に生活設計をしているから、想定外の収入源が発生すると生活設計が破綻してしまう」という意味だと理解しましたが、この理屈だと「十分な予告期間を取れば、あらゆる増税を受け入れる」ということができてしまうと思います。

    一度法改正してしまったら、あとは徐々に改悪していくだけです。
    →滑り坂理論

    というか国が高所得者と低所得者を争わせてるっていうのも邪推でしょ。この政策を立案している官僚も高所得者なわけだし。

    あと年収1000万って言っても別にそんな贅沢してるわけじゃないっていうのそうなんですが、それをアピっても逆効果にしかならないのでは。なんでこうもっと上手く反論をできないんだ…。

    まぁでも給付金廃止は本当に辛いよな。
    年6万の削減でガタガタ抜かさないぐらいになりてえよぉ〜〜〜。

  3. うち より:

    記事冒頭の、『世帯で最も年収が高い人(以降、世帯主)』の訂正をおすすめします。
    「世帯主」はあくまでも世帯主で、住民票に記載されている方。世帯主=年収が高い、ということではありません。
    年収が低くても、無収入でも世帯主であり得るのです。今回の特例給付の場合、対象は世帯主でしょうか?それとも世帯でもっとも年収が高い人でしょうか?

    • shelfall より:

      「世帯で最も年収が高い人」で判断されます。
      おっしゃる通り世帯主=世帯で最も年収が高い人 でないケースもありますが、わかりやすくするために世帯主と記載しています。
      そのため、冒頭にも「世帯で最も年収が高い人(以降、世帯主)」と書いてあります。

  4. _ より:

    年間6万円の特例給付が無くなることで生活が困窮するわけではないなら黙ってなよ。
    問題点3つとも結局金の話してるじゃん。

    • shelfall より:

      「自分が困らないから関係ない」という姿勢は良くないと考えて発信しました。

      賛否様々な反応をいただいていますが、そもそも児童手当が作られた経緯(年少扶養控除の廃止)を知らなかった、勉強になったという声を多くいただいており、有意義だったと考えています。

      ちなみにテーマが金の話なので、金の話をするのは当たり前です。

  5. hoge より:

    そもそも「特例」給付なので廃止は当初から予定されていたものでは?
    (附則にも特例給付は「当分の間」と書いてある)

    個人的には「控除から手当へ」が最悪の愚策だったとしか思えない。

    何より、現政権が思い付きで廃止しようとしているとミスリードさせようとしている、この記事の方がよっぽど「卑劣」に思える。

  6. null より:

    貧困層にとってあんたらは政府と同じ倒すべき敵ですよ、どうせ今後格差が埋まることなんてないんですから。
    仲間ヅラしないでください。

  7. YYY より:

    私も筆者様と同じ範囲に入る者です。
    不公平感があるのは理解できるけど、誰もが納得できる制度というのも難しい。基本的に多数決なんだから子供比率で数%の高所得者が不利になるのは仕方がない。また待機児童の解消の件など、自分の論点に都合のいいネタしか持ってきていないあたりも説得力に欠ける要因だね。結局ただの揚げ足取りっていうか問題の本質ではないっていうか感情論よねと。たとえば妊婦加算の話なんてね関係者ならもっとセンセーショナルですよ。でも結局勝てないじゃん。結局国民全体のバランスだからね、こういうのは。だって妊婦が少ないし子供も少ないんだもん勝てないよ。政府じゃなくて国民一人一人が自分が大事なんだもん。いろんな視点で多数決の原理の上手いバランスを見つけて、この国の収支を保つほかないと思いません?
    高所得者に不利な制度作って高所得者が海外に逃げ出したら困るのはまた日本国民ですよね。まあいいんじゃないですかね、自分たちの選択なんだから。
    定性的な話、またこういう局所的な数字的でしか議論できないうちはこの国民は問題を解決していけないんだと思うね。

    • shelfall より:

      「待機児童問題の解消の財源とするため、児童手当の特例給付に年収制限を設ける」という閣議決定に対する記事ですので、都合のいいネタしか持ってきていないわけではありません。

      「数%の高所得者が不利になるのは仕方がない」とありますが、後半でも述べた通り、それが数%では済まず、結果的に大半の国民にとって不利な結果をもたらす可能性があると考えています。
      あなたのおっしゃる妊婦加算の話も然りで、「当事者以外関係ない」という意識が蔓延することが最も悲観的なシナリオだと考えているからこそ、今回記事を書きました。
      事実、本記事を読んで「当事者ではないが児童手当の特例給付に反対する」「年少扶養控除の廃止の経緯を知って政府の横暴に気付いた」など、好意的な意見も多く上がっています。
      その結果、この記事が年少扶養控除の復活を求める議員の方にも届きました。
      日本全体で見れば非常に小さな火種かもしれませんが、しかし火種が無ければ燃えることはありません。

      貴方のように穿った見方をし、いざとなれば日本を出ていけば良いと考えるのももちろん自由ですが、私はなんだかんだ日本が好きなんです。
      声を上げない部分が切り捨てられていくというのは政治の常ですから、声を上げていくことが重要ではないでしょうか。

  8. ちょめこ より:

    経緯を考えると、年少扶養控除の復活は昔の児童手当の支給水準への低下とのバーターになるかと。
    で、一般的に手当は低所得者に有利で、控除は高所得者に有利。
    つまり、年少扶養控除から子ども手当に移ったのは、高所得者から低所得への利益の再分配の一環であるとも言える。

    というのを考えると、年少扶養控除の復活を!という話は、低所得層と高所得者層の分断・対立を更に煽る話題になる可能性があるのでは?

  9. hoge より:

    > 「待機児童問題の解消の財源とするため、児童手当の特例給付に年収制限を設ける」という閣議決定に対する記事ですので

    特例給付が廃止される理由が「当初から期間付きだし、低所得者への給付に銭がかかりすぎるので高所得者への特例給付はやめますね」だったとしたら、何の文句も無くすんなりと受け入れられたんでしょうか?

    まぁ民主党からしてみれば、低所得者には給付を功績としてアピールできるし、高所得者への時限爆弾が自民政権で爆発すれば攻撃材料にできるという、一粒で二度おいしい作戦だったんですよね。
    そして今まさに、爆発に巻き込まれた高所得者が一緒に自民政権を攻撃してくれる、一粒で三度おいしい状況になっている、と。

  10. […] ●年収1200万円以上の児童手当廃止に対する誤解と問題点 (しぇるろぐ) […]

  11. jackie より:

    まず、扶養控除というのが累進課税を考えたときに「高所得の人ほど恩恵が大きい」ので、税額控除に換算すれば高所得者ほど大きいのです

    扶養を持つ低所得者には恩恵が少ないので、民主党は「扶養(所得控除)から手当へ」を唱えました。これは合理的なことだと考えます

    私はこの流れに沿って、配偶者もそれ以外の扶養も全て同様にするのが良いと考えます

    そして、高所得者から手当を削除するだけのことです。これは逆進性の解消にもなり論理的です

    現実に高所得者は配偶者控除もなくなっていますし、基礎控除も削減されております

    これらを全体を俯瞰すればとても合理的なシステムだと考えます

    ただし、現状では実務が少々複雑だと思いますが、過渡期なので仕方ないかと存じます

    • shelfall より:

      富の再配分は累進課税が担っています。
      子どもを含め家族を扶養しているのであれば、そこにかかる支出が増えるのですから、扶養家族を持たない者と比べて扶養に関する金銭的インセンティブがあって当然です。
      しかしながら、今回の改悪では、所得が一定以上だと16歳未満は扶養控除も児童手当も無くなってしまい、家族を扶養することに対する金銭的インセンティブがゼロになります。
      これでは国民が家族を扶養する(≒結婚する、子どもを産む育てる)モチベーションがさらに下がってしまいます。

      財源が不足するのであれば、年収1000-2000万程度の”労働者階級では”高所得な人を締め上げるのではなく、
      一律20%と低すぎる配当所得や株式の譲渡所得に対する所得税率を上げるべきというのが私の考えです。

  12. jackie より:

    何故、高所得者に扶養のインセンティブが当然に必要なのでしょうか?もっと必要な人がいればそちらに振り向ける方が自然だと思います

    モチベーションと言いますが、100%控除でも38万で人が生きていける訳もなく、そもそも扶養とは金銭で酬われるべきものではないと考えます

    株式課税は企業が法人税を払った後の配当や資産にさらに課税することになる二重課税なので、さらに所得税を上げるより法人税をあげた方が良いと思います

    • shelfall より:

      比べるべきは高所得者と低所得者ではなく、同所得で子育てしている人としていない人です。
      前者は後者に比べて私財を投じて子育て(=社会への投資)をしているわけですから、そこに金銭的インセンティブが無ければ、ますます少子化が進むと考えます。

      >株式課税は企業が法人税を払った後の配当や資産にさらに課税することになる二重課税
      納税者が違うものを二重課税とは言いません。そんなことを言ったら、企業が法人税を払った残りから払われた社員への給料に所得税がかかるのも二重課税になってしまいます。
      超高所得者は配当・株式譲渡収入が主な収入源所得であることによって年収1億円を超えると逆進性が強化される異常な状況を解消するには、配当・株式譲渡の所得税率アップが最も公平だと思います。

  13. jackie より:

    同所得で子育てしたら所得に関わらず、生活は厳しくなるのが当たり前だし、子育ては社会への投資は言い過ぎかと

    法人税は社員・役員の給与は経費扱いでこれらを払った残りに課税されます、いわゆる損金です、なので個人への課税も当然です

    配当金や譲渡益の元となる内部留保は課税後に株主に還元されるので、これに課税するのは会社の利益に2重課税が行われることになります。会社の利益への課税も累進性があり、約40%の税率がかかるので逆進性とは言えません

    失礼ながら「企業が法人税を払った残りから払われた社員への給料に所得税がかかる」との記述からは税制を理解していらっしゃらないと思いますので、これ以上は申し上げません

    ただ、今回の改正は感情的にはともかく、体系的に論理的ではあるとの意見もあると憶えていただければ幸いでございます