校閲の仕事ってすごい

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「校閲」という言葉をご存知でしょうか。

本や広告などの印刷物を作成するにあたって、出来上がった文章を読んで間違いを直す作業のことを言います。私は仕事で(委託側ですが)パンフレット作製に携わることがあったので、そこで知りました。

要するに「見直し・間違い探し」なのですが、素人が自分の書いた文章を見直すのとはわけが違って、新聞社や出版社には校閲を担当する専門の人がいるくらい、スキルを要する仕事なのです。

なぜこんな話をするかというと、きっかけは家で取っている子ども新聞に載っていた以下の問題です。

引用:読売KODOMO新聞(2021年8月19日号)

1,2それぞれの文章に3か所ずつ誤りがあるのですが、皆さんおわかりでしょうか?

私と妻で頑張って考えたのですが、1で二つ、2で一つしか見つけることが出来ませんでした。

ご自身で考えたい方は、一旦ここで止めて考えてみてください。

答えを見たい方は、↓へスクロールしてください。





























【答え】

1問目

・救世手→救世主

・しぶって→しぼって

・クモは昆虫ではない(他の昆虫を書くべき)

2問目

・田植え→稲刈り

・100匹→100羽

・泣き声→鳴き声

一人で全部分かった方はすごい。

私たち夫婦は、「救世主」「しぼって」「鳴き声」の3つしかわかりませんでした。こういった誤字脱字であれば見つけやすいのですが、残り3つはいずれも難易度が高いですよね。

それぞれ難しい理由を述べておきます。

クモは昆虫ではない(他の昆虫を書くべき)

私はこれが一番難しいと思いました。

「クモが昆虫でないこと」は生物学的な知識として知っている人も多いと思いますが、冒頭の「食べ物として注目されているのが昆虫です」から文末の「多くの人たちがコオロギやクモを…」までかなり離れているため、気づくのが困難になっていますね。

田植え→稲刈り

稲作の季節とサイクル(夏に田植え、秋に稲刈り)を知識として持っていて、かつ「冬」という単語から水田の状態を想像できないと見つけられない誤りです。言われてみれば…という感じですが、自力で気づくハードルは高いなと思いました。

100匹→100羽

こちらもハクチョウ(鳥)の数え方は「匹」よりも「羽」が適切だということは知識として知っていても、「ハクチョウが100匹」と書かれていればともかく、今回のように二つの文に分かれていると、違和感を覚えずに読めてしまいます。

 

プロの校正・校閲者にかかれば、これくらいの誤りは簡単に見つけられるのでしょう。

当たり前ですが、普段から読んでいる文章の量、広い分野における知識量、そして校正・校閲の経験値が素人とは比べ物にならない。

仕事で文書を作成する場合、その過程で複数人の目でチェックが入るので、校正・校閲者によるチェックはコスト削減のために削ってしまおうと考えたくなることもありますが、今回の件で、やはり最後はプロの校正・校閲者にお願いすべきだと改めて思いました。

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