割り算の本質が理解できない大人たち

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以下のようなポストをしたところ、引用やリプライで様々な反応をいただきました

娘は小学校3年生で、単元は割り算です。

まず最初に述べておくと、この回答はまごうこと無き正解であり、「この式では答えは8になりません」という先生の指摘は完全に間違っています。

体感でいえば7割程度は「娘の立式は正しい、先生がおかしい」というリアクションでしたが、逆に言えば3割程度の方が、何らか「この立式は間違っている」または「正しい立式ではあるが不備がある」という趣旨の反応をしていたということです。

この記事を読んでいる方の中にも、そう感じられた方もいるかもしれません。

そう言った方こそ、是非最後まで読んでいただければ幸いです。

割り算とは

「A÷B」は「Aの中にBがいくつあるか」を求める演算です。

「12個のリンゴを一人3個ずつ配ると、何人に配れますか」

という問題は12÷3=4で解けますが、これは「12の中に3が4つ含まれる」という意味になります。割り算の本質はこれだけです。しかし、これがとても大切です。

12÷3=4を3×4=12の逆演算として計算できることはもちろん重要ですが、それ自体は作業でしか無く、「12の中に3が4つ含まれる」ことを理解して、初めて割り算の本質を体得したと言えます

「いくつ含まれるか」という考え方は、比の概念の導入とも言えます。算数では比の概念を理解し体得することが極めて重要で、算数で習う早さや割合、中学以降の数学や理科は比の理解なしでは成り立ちません。

「1000円の3割はいくらですか」は「□の中に1000円は0.3個含まれる」において□を求めよと言う意味ですし、
「120kmを3時間に進む距離は時速何kmですか」は「120kmの中に□は3個含まれる」において□を求めよという意味です。

割り算を「ただの掛け算の逆演算」として計算方法だけ習得するのでは、後々困るのです。

比を理解しないままでいると、悪名高い「はじき」「くもわ」「モルグリコ」に頼るような残念な子に育ってしまいます。

割り算の本質を踏まえた娘の回答

割り算の本質について共通認識化できたところで、冒頭の問題に戻ってみて見ましょう。

問われていることは「4cmの中に5mmはいくつ含まれますか」ということです。前章の内容を理解された方ならすんなりご理解いただけると思いますが、「4cm÷5mm=8」という数式は何も間違っていません。「4cmの中に5mmは8個ある」という事実をそのまま数式にしただけです。

たったこれだけのこと。

娘は頭の中に定規を思い浮かべて、4cmの中に5mmが8個入ることがすぐにわかったのです。既に習った長さの単元と割り算の本質を理解していれば、造作もないことです。

やれ単位が違うとか、やれ40÷5を省略しているとかは、的外れな批判。

もちろん、4cmを40mmに直して、40÷5=8と計算することは誤りではありませんし、娘だって数が大きくなって自明に解がわからない場合にはこの方法で解きます(後述)。しかし、何度も言いますが、「4cm÷5mm=8」は数学として何の間違いも無い式です。

先生の「この式では答えは8になりません」というコメントは明らかな間違いです。

【2023/10/5追記】
どうやら世の中には「4cmの中に5mmがいくつ含まれるか」を、①4cmを40mmに変え、②40÷5を計算しなければ求められないと信じて止まない人が少なからずいることが分かりました。
おそらく「AがBの何倍かを比べる時は、単位を同じにして、A÷Bを計算する」という「解き方」にフォーカスした学習に終始してしまった方なのだと思います。当然ですが、重要なのは「解き方」ではなく「考え方」です。ある意味、日本の算数教育の被害者かもしれません。

ちなみに娘は確かめとして以下の別解も書いていました。

(式)1cm÷5mm=2 2×4=8 
(答)8個

この式の意味がわかるでしょうか。わからない方は、やはり割り算(比を取ること)の本質的な理解が出来ていないと思われます。

一応解説しておくと、「1cmの中に5mmは2つ含まれているから、4cmならその4倍で8個含まれる」という考え方です。私はこの別解を見て、めちゃくちゃ娘を褒めました。比の概念が確実に身につき始めているからです。もちろん先生もこの別解を見ているはずですが、残念ながら意図が伝わらなかったようです。

 

(補足)単位と接頭語

この問題においては直接関係のない話ですが、「4cm÷5mm=8」において「左辺の単位が揃っていないからダメ」という趣旨のコメントをされた方も多数いたので、補足しておきます。
※ここまでお読みいただいた方なら、そもそも単位が揃っているかどうか自体本質とは何の関係もないことはお分かりかと思うのですが、一応補足です

この問題における単位はm(メートル)であって、c(センチ)は1/100倍、m(ミリ)は1/1000倍を意味する接頭語です。

つまり4cm÷5mmは4×(1/100)[m]÷5×(1/1000)[m]と同値です。

これでも理解できなかった人向けに、もっとわかりやすい説明を書いておきます。

1cm=10mm

この等式に違和感を持つ方はいませんよね?この等式の両辺を10mmで割ります。

1cm÷10mm=1

右辺が無次元量になったことに拒否反応を示す方もいるかもしれませんが、等式の同値変形なので、これももちろん正しい等式です。両辺を4倍します。

4cm÷10mm=4

10mm=5mm×2に分解します。

4cm÷(5mm×2)=4

()をはずします。

4cm÷5mm÷2=4

両辺を2倍します。

4cm÷5mm÷2×2=4×2

数値部分を計算します。

4cm÷5mm=8

いかがでしょうか。おそらく誰しも違和感を覚えないであろう「1cm=10mm」と言う等式の同値変形で、「4cm÷5mm=8」を導くことが出来ました。

その他の誤指摘コメント

ここまでの説明で、娘の回答に何ら不備は無く、先生の指摘が誤りであったことをご理解いただけたかと思います。以下では、その他の雑多な誤指摘コメントに対して回答を書いておきます。

【誤指摘1】式の右辺は単位が無い「8」なのに、答えは「8本」なのが間違い。正しくは「4cm÷5mm/本=8本」と書くべき。
【A】単位と助数詞を混同しています。m(メートル)は単位ですが、本は助数詞です。単位と助数詞の違いについてはこちらがわかりやすいです。
「4cm÷5mm=8」は「同次元の2つの値の比が8(無次元量)である」ことを意味し、そこからすなわち5mmの針金が8本作れることを意味します。
「4cm÷5mm/本=8本」という表記は誤りとは言いませんが、本問において無次元量の答えとして出た比の値8に助数詞の「本」をつけて答えることは何ら誤りではありません。

【誤指摘2】数式に単位を付けてはいけない。
【A】意味不明なので反論するまでもないと思ったのですが、複数人からもらったので一応書いておきます。そんなルールはありません。「1時間=60分」「4cm=40mm」「3時間15分+45分=4時間」どれも正しい数式ですね。

【2023/10/14追記】
どうやら「単位の入った数式は認めない!」という派閥が一定数いることがわかりました。「プリンキピア・マテマティカ以外は数学ではない」みたいな過激派も観測しています。「J-rockはロックじゃない!」「カリフォルニアロールは寿司ではない!」などと同じで、思想自体は自由です。貴方たちのお考えは否定しません。
一方で、世の中ではGLAYもB’zもロックバンドとして広く認知され、カリフォルニアロールを扱う寿司屋が存在し、算数や理科の教科書で単位を含む数式が扱われています。
「広義では単位を含む数式もあるのだな」くらいにご理解いただければ幸いです。

【誤指摘3】単位が複雑だったり数字が大きなった場合、例えば「324mから3cm6mmは何本とれるか」のときには単位(接頭語)を合わせて計算する必要があるので、その方法で解くべき。
【A】その時は普通に324000÷36で解けばいいだけです。簡単に解ける時は簡単に解けばいい、それだけです。53×29を筆算でやる人でも、50×20を筆算ではやらないですよね。それと同じです。
余談ですが、昨日の宿題で「3L7dLの水を5dLのコップでくみだすには何回でくみ出せますか」と言う問題に
(式)3L7dL=37dL 37÷5=7あまり2 7+1=8 
(答)
8回
と正しく答えていました。彼女の中で使い分けていることがわかります。

【2023/10/4追記】
「○○のような問題ではこの方法(いきなり4cm÷5mmを考える)は使えない(あるいは使えるが難しい)ので、好ましくない」
といった声が多いのですが、その考え方こそ「問題の解き方は1通りしかない」というパターン教育の弊害だと思います。上で書いたことの繰り返しになりますが、今回は「4cmの中に5mmが8個ある」で解けたので「4cm÷5mm=8」と書いただけで、この考え方で解けなければ別の方法を考えるだけです。
多くの考え方に触れ、体得し、それらを応用するのが算数・数学で大切なことです。

【誤指摘4】テストは理解度を測定するためのものなので「4cm÷5mm=8」では不十分(40÷5を経由すべき)
【A】「4cm÷5mm=8」という式は、割り算の本質である比の概念と、長さの単位(cm,mm)について正しく理解していないと立てられない式です。割り算の単元のテストにおいて、それ以上何の理解を測定する必要があるのでしょうか。
ちなみに、「40÷5」のような単なる計算問題は同じテストの中で複数問出題されており、掛け算の逆演算としての計算方法の習熟を見る目的であればそちらで十分です。

【誤指摘5】「4cm÷5mm=8」は確かに正しい式だが、勘で書いた子がいるかもしれない。その可能性を排除できないから正解にすべきでない。
【A】えぇ…そんなこと言ったら勘で「40÷5=8」って書いた子だっているかもしれないので正解に出来ないですし、「2+3= 」の答えだって勘で5と書いてる子がいるかもしれないので正解にできないですね。理論武装にすらなっていない、反論のための反論はやめておきましょう(笑)
算数であれ数学であれ、採点者側のお気持ちだけで、数学的に正しい答えを不正解や減点にすることは明確な誤りです。

【誤指摘6】4÷5=8は間違いだ。
【A】「4÷5=8」ではなく「4cm÷5mm=8」です。よく見ましょう。

【誤指摘7】授業ではこのような問題はmmに合わせて「40÷5=8」と立式するよう教えたのではないか。教えた通りの立式では無いから減点されたのならば、妥当である。
【A】授業で習った通りの立式以外を正解としないというのは、正しい算数教育ではありません。先に述べた通り、授業で習ったことを理解し、体得し、割り算の本質的理解ができたからこそ「4cm÷5mm=8」という式が立てられたのです。
少々算数教育の範囲を逸脱しますが、子どもにとってこの先の人生で重要なのは「教わった通りにやること」ではなく「教わった・学んだことを組み合わせて未知の問題を解決に導くこと」です。受験であれ、社会に出てからの仕事であれ、同じ。「教えた通りでないから不正解」などと言われることはありません。解決に至るプロセスに不備が無ければ、どのような方法であれ、正解になります。娘にはそのことを勉強や日常生活を通じて学んでもらうべく、日々の生活を送っています。

超算数への対応

冒頭のポストに対する引用やリプライで、改めて算数教育の問題点が浮き彫りになったように思います。単位と接頭語の混同や、式に単位を付けてはいけないといった誤解もありましたが、それらは些細なことです(と言ったら怒られそうですが…)。

一番の問題は、「割り算は比を求める演算である」という非常に重要かつ本質的なことを理解していない人が少なくないこと、しかもそれが教育に携わる方や、理学工学を修めた方にもいると言うことだと思います。

「数学的には正しいが、算数教育では不正解もしくは減点にする」という愚行を「超算数」と呼ぶことがあり、代表的な物には「掛け算の順序にこだわる」「教えてないのに約分したので不正解にする」などがありますが、今回の問題に対する先生の採点もまさに「超算数」です。

先にも述べた通り、比の概念の理解・体得は続く算数・数学教育において非常に重要な意味を持ちます。本件はその理解を阻害する、せっかく正しく理解した子を混乱させるような「超算数」案件であり、超算数の中でも害悪度が高いと思い、Xでのポストや記事にしてみました。

私はこの件に対し、娘には以下のように伝えています。

○○(娘)の解き方は全く間違っていないし、式も答えも完璧だ。割り算の本当に大事なことをちゃんと理解できてる。ただ、先生が教えた方法と違うから、減点されただけ。先生の好みの問題。好みで○か×を決めちゃいけないよね。
でも残念ながら、○○が生きていく中でこういう理不尽なことは少なからずある。
次からはこんな簡単な問題でも「40÷5=8」を書いて、先生が授業で教えた方法どおりにできることもアピールしておこうね。それが社会で上手に生きる方法だから。

私の中では、これが超算数教師に出会ってしまった場合の現実解です。最適解かどうかはまだわかりません。先生や学校に文句を言うことも悪くはないと思いますが、私は娘が先生やクラスで不遇な扱いを受けるかもしれないという思いから踏みとどまり、ネットに愚痴るだけで済ませてしまいました。

どちらが良いのかは、正直わかりません。同じような境遇で学校や先生に直談判する方がいれば応援すると思います。

どちらにせよ、子どものメンタルケアは大切です。「先生の言うとおりにしなさい」という指導だけは絶対にNGです。超算数に違和感を持てるのは算数が出来る子ですから、しっかり親がサポートしてあげるべきでしょう。未来ある才能を潰さないでください。

この記事が、算数・数学教育に携わる方、お子さんをお持ちの方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. きのこ より:

    この件に関して”自分は二次方程式程度なら一度の計算として(因数分解等を経ずに)解ける人間であるが、(因数分解等の)計算過程を解答として省くことはしなかった。自分の頭の中で一段階で回答が出ることを途中式を省いてよいという根拠にしてはいけない。よって40/5を書くべき”という感じのご意見を見かけて悶々としています。自分は二次方程式は概ね因数分解するか解の公式を使うかしないと解けないので状況を脳内で比較できません。
    個人的には40/5のような手続きを書かせたければ接頭辞を揃えろといった指令、または二次方程式で計算過程を書かせたければそのように指令する文言が必要でありそれがないのであれば減点する根拠にはならないと考えました。
    また先生からのご指摘は”この立式で計算しても結果は8にならない”であり明らかに間違っているのは勿論として接頭辞を揃えろという意思も読み取れるものではないかなと感じます。

    • スマニューから より:

      小学校で円周率を「円周を直径で除す」式で求めさせられた記憶から、中学校で円周率を有理数である(計算で求められる)と解答してバツを食らった者です。

      包含除と等分除を混同している子どもにそれを教えるのは教師も大変でしょうが、違いを明確に教えずに進めざるを得ない(発達段階的にそこまで知能が結晶していない)事情から、まあそういうコメントを付けざるを得ない教師の立場も分からなくはないです。
      単に教師が勉強不足の可能性も高いと思いますが。

      この除算では、誤指摘1の「4cm÷5mm/本=8本」が、立式としては正しいと思います。
      「/本」が付いていなければ、除数が被除数の「m」を打ち消し合ってしまい、解の8が何を意味するのか定義されていないことで、無意味な式と見なされても仕方がないでしょう。

      …と、思いますが、この理由で減点したにしては「この式では解は8にならない」とコメントしてる教師も的外れなので、やはり勉強不足のようですね。
      問題のある教師のようなので、本件に限らず心中お察しします。日ごろのお気持ちが積み重なってこのブログになったのだなあ、と感じました。

      お子さんには、少し早いかもですが、単位量あたりの量とか、約分(しかも、単位の)の概念をご教授されても良いのかもしれません。
      きっと同年齢よりも知的好奇心も強そうですから、ただの比に急に「本」とか「個」という単位が付与されることが、実際の頭の中でどのような思考が働いた結果なのかを言語化する訓練は、辞書的知識を増やすことと同じかそれ以上に、意味のある刺激になると思います。

      • 東大理4 より:

        助数詞は普通つけません。これを無意味な式とは、普通言いません。それは、本文で述べられている通りで、式から様々な意味をもつため、答えに個と書いて、論理的に正しいのです。
        不要なので省いた方が望ましい、美しいということです。

  2. ぴょんちき より:

    確かに最近の算数は、cmやmmのように複数の単位が混在する場合は、単位をつけてもよいとなってますね。
    昔は、式に単位をつけないのが普通でしたが。
    娘さんは、ちゃんと単位を書いてるので、問題への理解はできていると思います。
    ただ、細かいことを言うなら、今後変数が出てきたときに4cmと書いてしまうと、4×c×m、光速と質量の積に4を掛けたもの?
    となってしまうので、4[cm]と書くか、接頭語をそろえるかした方が親切かもしれません。
    何にせよ問題の理解はできていると、読み取れる回答なので、先生が偏屈すぎる気がします。

  3. ぱぴぷ より:

    ブログに書かれている間違いと指摘してくるリプライに対するものがすべてなのにまだコメントでもごにょごにょ言ってるやつおるのウケる。
    ブログの内容読んでなかったのか?

  4. 理系を教えている人 より:

    理系教科を教えている者ですが、確かに割り算の概念が分かってない人は教員も含めて多いですね…これは、作業を重視し、概念理解を軽視した結果だと思います。
    おそらく割り算が分かっている人ならば、1/(1/6)がどういう状況かを明確に説明できると思います。

    これに関して特に思うのは、高校数学で、高校の定理は基本的に一言で説明できるもので、理解でき、暗記の必要のないものですが、これを暗記で指導する人の多いこと…
    例えば、正弦定理は円周角の定理に三角比の定義を組み合わせただけのもの、加法定理はsinαex+cosαeyをβ回転しただけのものだったりして、公式暗記する必要のないものであることは明らか。合成を変な図形で説明し、加法定理の逆であることすら説明しない
    など、数学嫌いをどんどん増やして解法暗記に走り物事の理解の妨げになっている

    その結果が大学数学、物理、化学で大半が理解から脱落し、落ちぶれているという現実。これは旧帝大レベルでさえそうなってます。
    教育の根本を小学校から変えないといけないし、その途中も根本的な改善が必要と思います。

    現状、文科省は学習指導要領で何を教えるかを規定するのみで、ただひたすら考えろと言うだけ。優れた指導法を研究するなりしないと、前期考えろは中身のない空しい標語にすぎない。一番厳しいことを言うと、考えない人たちが生徒に考えろと言っても空しく響くだけ。
    ほんと、この現状を変えたいですね。

  5. noname より:

    「単位付きの数」を使った数式というものがそもそもナンセンスなのです。
    単位というものは工学的に定義付けされたものであり、数学の世界のルール(公理および定義)にはSI接頭語も無ければメートルという長さの単位も存在していません。
    我々は数式を用いて問題を解くとき、無限に存在する「(単位を持たない)正しく成立する数式」の中から目の前の問題に適した数式を選び(または組み立てて)、そこに「単位」という意味付けをして説明をしているのです。
    数式は単位が存在しない数学の世界から拝借してきたものであり、従って数式は単位無しでも成立していなければならないのです。

    • shelfall より:

      この件で、あなたのような「式に単位入れるな派」が少なからずいることが可視化されて面白かったです。
      「プリンキピア・マテマティカ」に書かれていないこと数学ではない、という原理主義のようなことをおっしゃる方もいました。
      現実では、多くの分野の論文や専門書はもちろん、義務教育や高校で習う算数や理科の教科書にも単位が含まれる式は多数存在しています。
      それらを用いて学習している人がいる以上、「式に単位を入れるのはナンセンス」というのは無理があります。
      そもそも単位を用いなければ「1cm =10mm」「30分+30分=1時間」ということすら等式で表現できません。

      • noname より:

        「数式は単位無しでも成立していなければならない」というところが最重要です。
        当然ながら「1cm=10mm」「30分+30分=1時間」というのも(数式としては)NGです。
        「1[cm]×10[mm/cm]=10[mm]」「(30[分]+30[分])×1/60[時間/分]=1[時間]」とせねばなりません。

        単位付きの数式は確かに多く見られますが、それはほとんど「単位無しでも成り立つ数式」に、説明のために単位が付記されているだけのもののはずです。
        本当に「単位無しでは成立しない」単位付きの数式が、論文や専門書や教科書に多数存在しているのですか?

        • ふがふが より:

          明快な解答ありがとうございます。
          ただ、この辺りの厳格さは高校ぐらいからでいいのかな、と感じます。中学や高校の入試で丸がもらえるなら娘さんの解答でいいのでは、と。
          数物系は紛れがないから厳格ですし世界共通言語だと思っています。

        • shelfall より:

          >「数式は単位無しでも成立していなければならない」というところが最重要です。
          >当然ながら「1cm=10mm」「30分+30分=1時間」というのも(数式としては)NGです。
          まさにそのような「原理主義的な方」がいるのを認知しました、ということです(笑)

          検定済みの算数の教科書に「1cm=10mm」「30分+30分=1時間」等が乗っている以上、それを否定するのは流石に無理があるでしょう。

          あなた方の定義する「数式」より、広義の数式を用いている分野が存在すると解釈すればよろしいかと。

  6. […] 割り算の本質が理解できない大人たち | しぇるろぐ […]

  7. より:

    「まごうこと無き」よりは、「まごうかた無き」が正統だとと思う。

    • shelfall より:

      ありがとうございます。
      もとは「紛う方なき」で、今は「紛うことなき」も使われている、ということみたいですね。
      勉強になりました。

  8. 1 より:

    正当化したいなら、こんなところでダラダラ書かず、自分が教師になって子供たちに教えればいいじゃん。
    あと、気に入らないなら教育委員会を訴えるなりすればいいよ。
    ちなみに長いから読んでない。

  9. ゼフォ より:

    この問題をお札にするとお子さんと同じ考え方をする人が増えるのではと思ってしまう

    4万円(1万円札4枚)を5千円札に両替すると何枚?
    4 万円÷ 5 千円 =8 枚
    みたいな

    どちらも間違ってはないけれども、出題側と回答側の考え方が一致しなかったゆえの△なのかなと
    こういうことが続いてお子さんが『学ぶこと』を嫌いにならないか心配

    • 東大理4 より:

      細かいことはさておいて
      すいません、この式の何がいけないのか全く分かりません。どう解いても8枚ですが?

  10. 理系出身者 より:

    ヤフーニュースで紹介されているのを読みました。
    ヤフーニュースのコメント欄で、厳密にはこの算式は正しくないという意見が一定程度あるのを見て驚きました。

    学問的に厳密に見ても、
    4cm÷5mm=8
    という算式は完全に正しいです。
    cmとmmという単位はそれぞれ、m(メートル)に対する一定倍として定義されていますから、上の式の左辺でそれらを割り算すれば、分子と分母でメートルという単位が相殺されて消えて、右辺は単位無しの8という答えになります。

    物理や化学でも、算式に単位を入れることは普通に行われます。例えば、10mという長さを2秒という時間で割ると、答えは5m/秒という「速さ」になります。これについて、数学的に正しくないことを便宜的に表記しているだけなのだ、などという解釈はあり得ません。
    物理や化学で単位を入れた式を使うことも数学的に正しい行為です。
    同様に、
    4cm÷5mm=8
    という算式も、数学的に完全に正しいものです。

    • shelfall より:

      ありがとうございます。
      私も同じ理解でおります。

      • 理系出身者 より:

        コメントをした者です。
        そういえば、娘が小学生(公立)のときに、担任の先生と算数専任の先生の二人体制になっていました。
        円の面積を求める問題で、
        半径x半径x3.14
        と書かずに、
        3.14x半径x半径
        という式を書いたら、答えが合っているのに、算数専任の先生による採点で減点されました。
        教科書には
        半径x半径x3.14
        という書き方が載っていることが、減点の理由だったようです。
        娘は納得いかずに専任ではなく担任の先生に訴えたら、担任の先生は、あなたの書き方で正解に決まってるじゃんと言って、すぐに採点を訂正して減点無しになった、という出来事があったのを思い出しました。
        この例以外にも、小学校のテストで掛け算の順序の書き方が原因で減点になったという不条理な話がネットで話題になることがありますが(そうした話題のときにも、順序の書き方が原因で減点になることを支持するコメントがネット上で結構存在することに驚かされます)、当時の担任の先生が、掛け算の順序を変えても数学的には全く同じ意味である、ということを分かっていて安心しました。

  11. ファンの1人 より:

    「4cmの針金を5mmずつに切ると何本できますか」という問いに対して、
    「(式)4cm÷5mm=8(答)8本」という娘さんの回答は正しく、
    減点した先生の判断は誤りだと思います。

    ただ、このブログに記載されているshelfall様の主張にも不正確な部分は含まれていると思いますので、
    その点についてご指摘させて頂きたいと思います。

    ※私は大学で素粒子論を研究していた理学の修士号を持っておりますが、
    今はただの一般人で、研究職についている訳ではないので専門家ではございません。
    記載内容には細心の注意を払ってはおりますが、
    私の説明の中にももしかすると誤りが含まれている可能性はありますので、
    その点はご了承ください。

    具体的にどこが不正確かを指摘する前に、
    「数学上の定義」と「単位表記のルール」についてご説明いたします。

    純粋な「数学」という学問の中では国際単位系どころか
    「単位」というものが定義されていません。
    そのため国際単位系の単位表記法やそれぞれの単位の間の関係式
    (1m=100cm , 1min=60s等)及びSI接頭語も当然規定されておりません。
    これらを規定しているのはあくまでも国際単位系の取り決めなのです。

    普段私たちが物理学や工学等の数学以外の学問分野や算数の中で、
    国際単位系の表記法、各単位間の関係、SI接頭語を前提として使っているのは、
    どこかで国際単位系を使用することが言及されているか、
    国際単位系を使用することが暗黙の了解となっているからに過ぎないのです。
    (高校時代に使っていた数研出版の物理の教科書を確認しましたが、
    最初に国際単位系の表記について記載されていました。)

    なぜ「数学」の中に単位表記のルールを定義として組み込まないのかは、
    色々と事情があると思いますが、私の考察としては以下のような理由からだと思います。
    まず国際単位系だけならまだしも世界にはヤードポンド法や尺貫法のような他の単位系も存在します。
    未開の部族が使用する独自の単位も今後発見されるかも知れません。
    宇宙人は我々とは全く異なる単位系を使用しているかも知れません。
    それらに対して逐一ルールを定めるのは合理的ではないため、
    それぞれの単位系の取り決めの中で定める方がいいというのが1つの理由としてあると思います。
    更に言うと本来、「数学」つまり「数の論理」は「数」に「単位」という意味付けをしない場合でも成立する論理として組み立てているからというのが最も大きな理由としてあると思います。
    「1+1=2」という数式はこれらの数字に「単位」という意味付けをしなくても成立します。
    意味付け無しでも成立するからこそ、どのような単位系を使った場合でも、そしてそれぞれの数字にどのような意味付けしたとしても、この式が成立するものとして扱うことが可能なのです。

    よって厳密な数学においては、
    「国際単位系の表記法を用いること」を明記するか
    「1cm≡10mm」を定義してからでないと、
    「4cm÷5mm=8」が成立するとは言えません。

    「4cmの針金を5mmずつに切ると何本できますか」という問いに対しては、
    問いの中に国際単位系の表記が含まれていることから、
    国際単位系の表記ルールを用いることが前提となっていると解釈できるので、
    この場合は「(式)4cm÷5mm=8(答)8本」という娘さんの回答は正しいと思います。

    ただ前後の文脈が無い場合に「4cm÷5mm=8」という式は数学的に成立するか問われると、
    「定義不足」となります。
    例えば私がshelfall様に対して突然「4cm÷5mm」を計算してくださいと出題したとします。
    おそらくshelfall様を含め大部分の人間は今までの経験から、
    「このcmとmmは国際単位系におけるセンチメートルとミリメートルを指しているだろう」と判断し、「4cm÷5mm=8」と回答すると思います。
    ですが実は不正解です。
    私はこの問題ではcとmはそれぞれc=3 , m=2の代数として出題していたので、
    「4cm÷5mm=4×3×2÷5×2×2=96/5」が正解となります。
    こんなことを言ったら「なんだこの引っ掛け問題は!それならちゃんとそう書いとけよ」となると思います。
    「国際単位系の表記法を用いること」を明記するか「1cm≡10mm」等を定義してからでないと、
    このような齟齬も生じ得ます。
    故に厳密な数学においては「定義不足」とせざるを得ない訳です。

    理論物理学ではcは光速度の代数として使いますし、
    mも質量の代数や未知数としてしばしば使うので、
    こうした誤解は実際に起こり得ます。
    また理論物理学では自然単位系を使うことがよくあります。
    (自然単位系では時間と距離を同次元として扱い、光速度を数値1の無次元量とします。)
    そのため、国際単位系で表記しているのか自然単位系で表記しているのかを
    しっかり言及しておかないとまずい場合もしばしばあります。
    論文や研究発表で自然単位系で議論していたのに
    突然断りなく国際単位系の表記を使うと指摘されることも実際あります。

    以上の説明を踏まえて話を戻しますと、
    shelfall様の主張の不正確な部分というのは、
    『「4cm÷5mm=8」は数学として何の間違いも無い式』という所です。
    厳密に言うなら、
    『国際単位系の表記を用いるのであれば、
    「4cm÷5mm=8」は数学として何の間違いも無い式』
    としなければなりません。

    おそらく今回の件で、厳密さを重視する人たちから反対意見が出たのは、
    ニュース記事になった際に『「4cm÷5mm=8」は間違い?』という見出しが付けられてしまったことが大きいのではないでしょうか。
    文脈無く『「4cm÷5mm=8」間違い?』と聞かれると不正確、定義不足としか言えないのです。

    上にコメントされているnoname様の主張も、
    国際単位系を使うことが言及されていない場合には全面的に正しいと思います。
    「単位を入れてはいけない」というのは原理主義的な思想の問題ではなく、
    もっと詳しく言い換えると「定義していないもの、説明のないものをいきなり数式に登場させてはいけない」という
    論理展開として至極真っ当なことを言っているだけだと思います。

    今回の件で話がややこしくなっているのは反対意見を述べている人の中には
    実際に的外れな誤った指摘をしている人もいるからだと思います。
    (逆に肯定している人の中にも本当に理解した上で肯定しているか怪しい人もいますが…)
    しかし反対意見を述べている人全員がおかしなことを言っているわけではないと思います。
    それは国際単位系の表記ルールを前提としているかしていないかの認識の違いだと思います。

    以上を踏まえて、
    『「4cm÷5mm=8」は数学として何の間違いも無い式』という表現や
    「割り算の本質を理解していない」という表現、
    また「単位を入れてはいけない」という意見に対する
    「原理主義的な過激思想」のような表現は訂正した方がいいと思います。

    • shelfall より:

      解説ありがとうございます。
      ただ、記載いただいた
      >問いの中に国際単位系の表記が含まれていることから、国際単位系の表記ルールを用いることが前提となっていると解釈できるので、
      これが全てかと思います。算数のテストで、問題文で4cmと5mmが与えられた状況で「cやmを文字式かもしれない、光速や質量とも解釈できるので定義不足だ」というのは、難癖をつけていると言われても仕方がないと思います。

      その上で最後の要望にお応えします
      >①『「4cm÷5mm=8」は数学として何の間違いも無い式』
      上記の通り今回の状況で「cmやmmをSI単位として解釈した場合」という前提は「10進法です」と明記しないのと同様「当たり前」の範囲かと思いますので、訂正は不要と考えます

      >②「割り算の本質を理解していない」という表現
      こちらは「4cm÷5mm=8」が「4cmの中に5mmがいくつあるか」という意味だと理解していないという意味ですので、訂正しなければいけない理由はないと考えます

      >③「単位を入れてはいけない」という意見に対する「原理主義的な過激思想」のような表現
      本文中にも書きましたが、厳密な数学を愛する方々が「数式に単位を入れてはいけない」という考えを持つことは認めた上で、
      算数や理科の教科書、数々の本や論文にも単位が含まれる式が多数使われている現状があり、その前提のもとに議論している人たちに対して
      「数式に単位を入れてはいけない」という主張をする行為は、一言で言えば「空気が読めない」ですし、そういった方々は「お呼びでない」のです。
      回転寿司でハンバーグ寿司やミートボール寿司を食べて「お寿司おいしいね」と言ってる子に「それ寿司ではない」と言うようなものではないでしょうか。
      わざわざ出てきて口を挟んできたことに対して「原理主義的な過激派」と言っています。
      自分たちの界隈に閉じて活動している中にこちらから乗り込んで行って「原理主義的な過激派」などと言ったならば失礼にあたるでしょうが、そうではありません。むしろ逆です。

      以上です。

      • 文系 より:

        傍から失礼しますが教科書などの場合、読んでいる人が理解しやすいように入れているのであり、その理屈は通用しないと思います。それと、通用するとしてもあなたのお子さんは8に本をつけてないんじゃないですか?このコメントとはちょっと問題が離れますが結局先生は正しいのではないでしょうか。

        • shelfall より:

          >傍から失礼しますが教科書などの場合、読んでいる人が理解しやすいように入れているのであり、その理屈は通用しないと思います。
          「その理屈」が「どの理屈」かわかり兼ねますが、おっしゃるとおり「単位を入れることで理解しやすく」なります。
          物理や化学では、単位を入れることで式が表す意味を理解できたり、計算ミスに気付くことが出来たりします。
          単位を入れても等式の同値変形は可能なので、入れること自体は何の問題もありません。それを是とするか否かは、思想の違いです(本文中に書いた、ロックや寿司の範囲をどう考えるか、と同じです)。

          >それと、通用するとしてもあなたのお子さんは8に本をつけてないんじゃないですか?
          本文中で【誤指摘1】に書いた通り、「本」は単位ではなく助数詞です。

          >このコメントとはちょっと問題が離れますが結局先生は正しいのではないでしょうか。
          記事読みましたか?
          正しい式に「正しくない」とコメントをしている先生が正しいわけがないでしょう。

      • ファンの1人 より:

        迅速にご回答頂きありがとうございます。
        こちらの返信が遅くなり申し訳ありません。
        何度もご連絡するのもご迷惑かと思いますので
        これで最後にしておきたいと思います。

        ①について
        >上記の通り今回の状況で「cmやmmをSI単位として解釈した場合」という前提は「10進法です」と明記しないのと同様「当たり前」の範囲かと思いますので

        こちらに関しては一理あると思いました。
        ただニュース記事で
        『「4cm÷5mm=8」は間違い?小学校の算数の減点理由に疑問』
        という見出しが付けられており、見出しの印象から、
        文脈無く「4cm÷5mm=8」として減点され、
        そのことに関して議論されているかのように誤解している人も多くいると思います。
        見出しだけ見て情報を判断する人のリテラシーにも問題はありますが、
        そうした方々に対して「そうではないぞ」と示し、批判を減らすためにも、
        本件の一次情報である本ブログの記載は正確な記述を可能な限り徹底した方が良いのではないかと思い、ご提案させて頂いたつもりでした。
        要望する意図はありませんでしたので、最終的にはshelfall様のご判断にお任せいたします。

        ②について
        >こちらは「4cm÷5mm=8」が「4cmの中に5mmがいくつあるか」という意味だと理解していないという意味

        反対意見を述べている人の中には確かにこれを理解できていない人もいるでしょう。
        ただ、上のコメントで記載したように反対意見を述べている人全員が
        割り算や数学や単位について理解していない訳ではないと思います。
        見出しに「割り算の本質を理解していない」と書かれていると、
        「反対している奴は理解できていない。全員おかしい」と言っているような印象を受けるため、
        訂正した方が反感を買うことが少なくなるかと思いご提案させて頂いたつもりでした。
        こちらも要望ではございません。最終的にはshelfall様のご判断にお任せいたします。

        ③について
        >自分たちの界隈に閉じて活動している中にこちらから乗り込んで行って「原理主義的な過激派」などと言ったならば失礼にあたるでしょうが、そうではありません。むしろ逆です。

        「数学として何の問題もない」「数学的に完全に正しい」といった表現を使った時点で、
        数学の界隈に足を踏み入れてしまっているのではないでしょうか。
        ハンバーグ寿司やミートボール寿司の例で言うなら、
        子供が言っている分には確かに指摘するのも野暮かと思いますが、
        ネット上で
        「ハンバーグ寿司もミートボール寿司も日本に古くから存在するものであり、
        紛れもなく完全に伝統のある寿司である」
        と発言したら「それは違います」という指摘を受けても仕方なくないでしょうか。
        その指摘に対して「原理主義(笑)」と返すのは失礼なのではないでしょうか。

        >一言で言えば「空気が読めない」ですし、そういった方々は「お呼びでない」のです。
        これは本記事においてshelfall様が批判する教師の態度と同じではないでしょうか。
        「習っていないことをテストで使うな」「他の生徒と違ったことを言うな」「空気を読め」と言うのと変わりないと思います。

        例えば「以下の文は正しいか→三角形の内角の和は必ず直角の2倍に等しくなる」という問題が
        あったとします。
        小中高までの範囲であれば答えは「正しい」となるでしょう。
        しかし球面上に描いた三角形の内角の和は直角の2倍にならないことがあるように、
        微分幾何学まで進めば上記は必ずしも正しいとは言えなくなります。
        今後の人生で仮に娘さんが微分幾何学に興味を持ったとしましょう。
        中学のテストで上記の問に「正しくない」と回答し×とされたとしましょう。
        「球面上に描いたらそうならないから正しくないであってるよね?」と聞かれとき
        「今は平面上での話を前提としているんだ。難癖をつけてはいけない。空気を読め」
        とは言わないのではないでしょうか。

        こちらについても最終的にはShelfall様のご判断にお任せいたしますが、
        訂正した方が反感や批判は減ると思います。

        以上です。
        2回に渡って長文を送り、お読み頂くだけでもお手数を掛けてしまうことになり、
        申し訳ございませんでした。
        1つ目のコメントへご回答して頂いた上、ここまで目を通して頂きありがとうございました。

        • shelfall より:

          ご丁寧にありがとうございます。
          突き詰めると、どこまで暗黙的な前提を明記するか、明記が無いものにとこまで目くじらを立てるかという話になりそうですね。
          「ユークリッド平面である」「数は全て10進法表記である」「国際単位系を用いる」などなど
          おそらく厳密な数学を学ばれた方にとっては、少しでもファジーな点があると気になってしまうのかもしれません。
          「数学」というワードがカバーする範囲が広いことも、問題を厄介にしていますね…
          中高で習う算数の延長たる教育のための数学、工業数学、物理や化学で用いる数学、プリンキピア・マテマティカを原典とする純粋な数学、etc…

          ちなみに、ニュース記事の見出しに関しては文字数制限等の都合もあるので、仕方ない部分もあるかと思います。

          • 引退親 より:

            ↑で、円周率の話をしてる人がいますが、今って円周率は(初等教育では)3.14として計算するんだっけ。

            ぜひ、ご息女におかれてはこのままのびのびと成長してもらい、円周率は数学的にはパイとするのが正しい、よって面積は(半径かける半径)・π、と解答した場合の教師の反応を記事にしてもらいたいね。

            あと、算数とは関係ないが、もし暗黙的な前提のおき方の違いが問題だったとするなら、なおさらご息女にその旨を説明すべきだね。
            このブログのままだと、せっかくファンの1人さんが指摘してるのに、先生の好みの問題のままで話がまとまってるよ。
            「我が子を非行化させる秘訣12カ条」じゃないが、人の親としては、情操教育上、教師の意図やその他の同級生の理解を想像させず、理不尽と切って捨てるのは、子どもの社会性を潰すよ。
            ていうか、ご息女が教師を心の底から憎んでいたとしても、相手の他の面に目をくれない態度はヤバいし、そうでなければなおさら、親の態度に子どもは傷つくよ。

            あと、この件の問題は単位の話題が多いけど、つまりはセンチとかミリが教師に伝わらなかったのが問題なんでしょ?
            割り算の本質って大風呂敷関係なくない?

          • shelfall より:

            >もし暗黙的な前提のおき方の違いが問題だったとするなら、なおさらご息女にその旨を説明すべきだね。
            >このブログのままだと、せっかくファンの1人さんが指摘してるのに、先生の好みの問題のままで話がまとまってるよ。

            この問題では、問題文でSI単位であるcm,mmが登場している以上、SI単位前提と考えるべきでしょう。そもそも小学生の算数ですし。
            (SI単位を使う前提で)正しい式を減点したのは、ひとえに教師の無理解ゆえでしょうから、擁護のしようがありません(「教師の好み」というのはあくまで娘への説明のために使ったマイルドな言葉です)

            >人の親としては、情操教育上、教師の意図やその他の同級生の理解を想像させず、理不尽と切って捨てるのは、子どもの社会性を潰すよ。
            全ての他者の言動を理不尽と切り捨てているわけではありません。むしろ、出来るだけ多様な価値観を大切に育てています。
            今回は娘の何の落ち度もない回答が減点されたのですから、教師が間違っていると説明するのはいたって普通のことです。

            >ご息女が教師を心の底から憎んでいたとしても、相手の他の面に目をくれない態度はヤバいし、
            私が書いてもいないことを想像で書かないでください。娘は教師を心の底から憎んでなどいませんし、私はあくまで教師の「算数の指導」について避難しているだけで、「他の面に目をくれない」なんてことはありません。

            >あと、この件の問題は単位の話題が多いけど、つまりはセンチとかミリが教師に伝わらなかったのが問題なんでしょ?割り算の本質って大風呂敷関係なくない?
            いいえ。問題は教師が「4cm÷5mm=8」という小3までの算数だけで理解できる正しい式を理解できず、「この式では8になりません」とコメントしたことです。
            割り算の意味がわかっていれば、そんなコメントは出てきません。

  12. 名無しさん より:

    TPOによる、ですね
    たとえば工場現場などの実労では、単位を厳密に整えておかないと思い込みから簡単に間違います
    mならすべてm、cmならすべてcm、mmならすべてmmにしておく必要があります
    IQ80くらいの人でも間違えないようにきちんと統一しておかないと、とんでもないことになります
    勤務が長時間に渡ると、IQ100の人でも、疲労や集中力低下から実質IQは80くらいに下がります
    そんなときにcmやmmが混ざってる計算は、間違う確率を大幅に上昇させるため、混在させたテキストや仕様書を用意しようものなら、下手すれば激怒され、厳重注意されます
    そういう環境で仕事をしてる私のような人からすれば、今回の件は先生が正しいという直感的な判断となります

    • shelfall より:

      >TPOによる
      であれば、今回は工事現場ではなく算数のテストなので、数学的に正しければ減点する理由はないですね

  13. Mako より:

    話をずらしてしまうことになりますがお赦しください。

    自分の身近で見つけた別の件についてモヤモヤしながらあちこち検索しているうちに、ここにたどり着きました。そう言えば数週間前に話題になっているなあと思っていましたが、自分の目の前に現れた問題と実は共通する点があると気づき、こうして書いています。

    私の気になっている問題は
    https://twitter.com/mako0901/status/1713346319669248081
    です。

    shelfallさんがここで書かれている、「その他の誤指摘コメント」の【誤指摘1】に対する【A】

    > 「4cm÷5mm=8」は「同次元の2つの値の比が8(無次元量)である」ことを意味し、そこからすなわち5mmの針金が8本作れることを意味します。

    よりもっとひどいとすら思っています。shelfallさんがここで書かれている問題は、cmとmが混在していても次元(「長さ」)は揃っています。小学3年生の娘さんはこの「次元」を正しく捉えて、「倍」を理解していると言えると思います。

    それに対して私の気になっている問題は、元々は京都府公立高校の入試問題ですが、その出題者というプロ中のプロが「長さ3mは速さ2m/sの何倍」と問うているのです。

    私の気になっている問題に私が気がついたのはつい最近ですが、どうしてこれが数年ものあいだ話題にもならずにいたのか、不思議に思っているところです。

    ややずれた話を長々と、失礼しました。

    • 東大理4 より:

      横からお答えして申し訳ありませんが、この入試問題は「長さ3mは速さ2m/sの何倍」とは聞いていませんね。
      yの増加量はxの増加量の何倍か?この問題のxとyはともに無次元ですので、おかしくありません。